こんにちは、アロハ父さんです。
「米国ETFで、課税されずに配当金を自動再投資する方法はないの?」
という疑問をお持ちの方はいますか?
先日、S&P500のETFと投資信託についてリターンの比較を行いました。
(ETFも投資信託の一部ですが)
ETFは配当金受領のたびに日本で20%課税されるという問題がありますが、、、

ETFで、課税されずに再投資するやり方はないの?
あります。
DRIP(配当再投資制度) を使えば可能ですので、紹介します。
【DRIP】ETFの配当金を自動再投資して資産を雪だるま的に増やす
結論として、Firstradeとサクソバンク証券が有力な証券会社です。
ETF購入時のDRIPに対する比較は、以下の通りです。
Firstrade | サクソバンク証券 | SBI証券(参考) | |
籍 | 米国 | 日本 | 日本 |
DRIP対応 | 〇 | 〇 | × |
配当金を再投資 する際の課税率 | 0% | 10% | 28% (1-0.1)x0.2 |
特定口座 | × | × | 〇 |
1株の株価に満た ない配当金の扱い | 買い足し・ 再投資が可能 | 買い足しできず、 配当受取になる。 (国内20.315%も課税) | – |
DRIPとは?

米国の株式発行企業によって提供されている制度で、配当金は税引き後、そのまま株式の買い増しに充当される。
一般的に単位株の購入に足りない分は端株で買い足され、買付(売買)手数料はかからない。なお、日本では本制度は導入されていない。
野村證券 証券用語解説集より

アメリカではDRIPは一般的に使われています。
この制度で、米国の投資家は有利に資産形成をしてきました。
米国のネット証券 Firstradeについて

Firstradeは米国現地口座でも日本人が口座開設可能な数少ないネット証券一つです。

Firstradeは、昔から「日本人の米国株投資家」を受け入れてきた現地ネット証券のようですね。
Firstradeのメリット
米国籍の証券会社ですが、日本人も口座開設が可能で、外国人の投資家も受け入れてきたため、外国人の対応にも慣れています。
また、日本人の利用者も多いため、お互いに情報交換もできます。
✔ 取引手数料が無料
Firstradeの米国株の取引手数料は無料です。
最近、SBI証券でも無料になったので、特別なメリットではないですが。
✔ 課税なしで配当金の再投資
ETFで配当金が出る場合、通常は米国で10%、日本で20.315%の課税が必要ですが、FirstradeでDRIPを使用すればゼロにできます。
✔ 1株の株価に満たない配当金でも買い増しが出来る
サクソバンク証券では、配当金が1株の株価に満たない場合に、受取となってしまうのに対して、Firstradeでは買い増しが可能です。
株価の高い銘柄では、1株分の配当金を得るのが難しいので、これは有利ですね。
Firstradeのデメリット
やりとりは全て英語になります。
英語がまったくできない人は難しいかもしれませんが、取引画面はシンプルであり、株の初心者でも基本的な英語ができれば対応可能です。
✔ 特定口座は未対応
特定口座が未対応の場合、取引内容を確定申告する必要があります。
確定申告が苦ではない人は問題ないですね。
✔ 損失の繰越控除ができない
海外の証券口座では、損失の繰越控除が日本では適用されません。
リターンがマイナスの年に繰り越せないのは痛いですね。

メリットは大きいけど、トラブルになったときのことを想定すると、ちょっと躊躇してしまうかな。
日本在住の人は、日本の証券会社の方が使いやすそう(個人的意見)。
欧州の証券会社 サクソバンクについて

サクソバンクは、デンマーク・コペンハーゲンに本拠を置く投資銀行で、日本法人のサクソバンク証券株式会社はその完全子会社です。

サクソバンクは日本で唯一DRIPができる証券会社で、日本参入時に”黒船”とも言われました。
サクソバンク証券のメリット
ここは大きなメリットですね。
日本人でもアメリカ人と同じように、ETFを自動再投資できます。
✔ ETFなのに配当金の課税率は米国での10%のみ
0%のFirstradeには負けますが、他の日本の証券会社と比較すると有利です。ただし、課税率を10%とするにはForm W-8BENという書類提出が必要なようです。
✔ 欧州株を買える
DRIPではないですが、サクソバンク証券は欧州株の取り引きが出来ます。
特にスイスのNestle、ロシュ、ノバルティスなど 欧州の世界的有力企業の銘柄もここで買えます。
サクソバンク証券のデメリット
Firstradeと同じく、特定口座が未対応なので、取引内容を確定申告する必要があります。
ここが改善されたら、多くの人がサクソバンク証券に流れると思いますが。
✔ 1株の株価に満たない配当金は買い増しできず、現金受け取りになる
Firstradeに対する大きなデメリットです。
現金受け取りになると、日本での課税20.315%が適用され、再投資の効果が薄れます。

特定口座が未対応なのは惜しいね。
SBI証券のDRIP対応は未定
SBI証券がDRIP対応を予定しているのか、私が直接確認しました。

貴社でDRIP対応の予定はありますか?
回答は「未定です」とのこと。
システム対応のコストがかかることや、投資信託の人気が下がるので、あまりやりたくないんでしょうね。かと言って、他がやり始めたら追従せざるを得ないと思いますが。
まとめ
今回、配当金の自動再投資ができるDRIP制度と、対応可能な証券会社としてFirstradeとサクソバンク証券を紹介しました。
いずれもメリット・デメリットがありますが、DRIP自体は投資家にとって有利な制度であることは間違いないと思います。
サクソバンク証券の特定口座対応、もしくはSBI証券でのDRIP対応のどちらが早いか注目していきます。
それでは、アロハ!
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