こんにちは、アロハ父さんです。
「S&P500に投資したいけど、ETFと投資信託のどちらが良いのだろう」
と悩んでいませんか?
下記の通り、以前、私たちの家庭でも同じような疑問がありました。
毎月10万円をS&P500に積み立てているのですが、投資信託の「SBIバンガードS&P500」とETFの「VOO」ってどっちの方が有利なんでしょう?
— アロハ父さん@資産3300万円の個人投資家 (@alohadad_invest) January 25, 2020
配当金が自動再投資される前者を選択しているのですが。
どなたか教えて頂けると嬉しいです。
私たちは、毎月10万円の積立とともに、余剰資金の800万円をS&P500に一括投入しようとしており、今回、ETFと投資信託のどちらにすべきか検討しました。
この記事で、どちらを購入すべきか理解できると思いますので、ぜひご覧ください。
【S&P500】ETF(VOO)と投資信託を計算比較⇒後者の微勝ち
結論として、S&P500の投資先としては、日本に在住している方は、投資信託(SBI・バンガード・S&P500)の方が若干大きなリターンが得られる結果となりました。
これは、分配金を再投資する場合、日本での課税率20%の有無が大きな要因でした。
本記事の最後にシミュレーション結果を示しています。
そもそも、ETF・投資信託の違いはなに?
ETF(Exchange Traded Funds)は、上場投資信託とも呼ばれます。
「上場している=証券取引所でリアルタイムに取引できる」 、つまり普通の上場株式と同じように取引できます。
投資信託とは、「投資家から集めたお金を1つの大きな資金としてまとめ、運用会社がまとめて運用する金融商品」のことです。
非上場であり、1日1回算出される基準価格で取引できます。
議題のS&P500だと
✔ S&P500指数に連動したETFが「VOO」という商品
✔ VOOに連動することを目指した商品が、投資信託の「SBI・バンガード・S&P500」
になります。
投資信託の SBI・バンガード・S&P500は、VOOに連動するように運営します。
そのため保有コストはVOOよりも少し高くなりますが、”信託”という名の通り、少額投資が可能、日本での課税が有利といったメリットも出てきます。
VOOとSBI・バンガード・S&P500の比較
ETFと投資信託を比較する際、主なチェックポイントは以下の4点です。
2.配当金の課税率(税金が少ない方がよい)
3.購入手数料(安い方が良い)
4.隠れコストの有無(目論見書になく、要注意!)
今回紹介する、VOOとSBI・バンガード・S&P500のコスト比較は次の表です(目論見書より)。
VOOの場合は、円⇒ドルへの買付手数料も発生しますが、SBI証券なら0.04円/ドルと非常に小さいので、今回は考慮していません。
ひとつずつ見ていきましょう。
保有コストはVOOの方が安い
VOOは0.03%、 SBI・バンガード・S&P500は0.0938%と3倍の差がありますね。
保有コストは毎年かかってくるものなので、3倍の差は結構大きく感じますね。
SBI・バンガード・S&P500はVOOに連動を目指す投資信託で、信託報酬は今のところ日本で最も低いです。
最近、信託報酬はかなり下がってきました。
配当金にかかる税金は、SBI・バンガード・S&P500の方が安い
VOOの配当利回りは、ざっくりと2%です。
日本在住の方がVOO投資する場合、配当金は米国で10%、日本で20%で合計28%{=1-(0.9×0.8)}の課税がかかった金額を受け取ることになります。
配当金の再投資をする場合、28%も目減りしてしまうのね。
ただし、米国と日本で二重課税となった分については、一部を確定申告で取り戻せるようです。
一方、SBI・バンガード・S&P500は、米国で10%の課税がかかった後、日本では課税されずに再投資されるため、VOOよりも税金面では有利になります。
VOOの購入手数料が無料になった!(2020年1月より)
これまで、VOOは0.45%の買付手数料がかかっていましたが、2020年1月から無料となりました。
VOOの場合、配当金を再投資するたびに手数料がかかっていましたが、これが無料になったのは大きいね!
SBI・バンガード・S&P500には隠れコストがある
投資信託には、目論見書にはない「隠れコスト」というものがあると言われています。
これはファンド内での売買手数料などが含まれ、1年間運用して初めてわかるものです。
SBI・バンガード・S&P500は運用開始して1年未満の新ファンドなので、実はまだ隠れコストがどの程度になるか分かっていないのです。
0.0938%だと思っていたら、実は0.2%だったという可能性もあるの?
それって結構怖くない?
たしかに可能性としては有るけど、VOOに連動する投資信託は複雑ではないから、そんなには高くならないんじゃないかな。
ちなみにライバルである「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は、目論見書の信託報酬が0.0968%であるのに対して、実質コストは0.180%になります。
ここから、SBI・バンガード・S&P500の実質コストは0.177%になると推測しています。
実際にシミュレーションしてみた
実際に、VOOとSBI・バンガード・S&P500のリターンを計算してみました。
計算のパラメータは以下の通りです。
- SBI・バンガード・S&P500は隠れコストを含めて0.177%で計算
- VOOの配当への課税は、二重課税分は取り戻すと仮定し、日本での20%のみ
- S&P500の年成長率は過去の実績から年率9%
- 初期金額は800万円を一括投入(のちほど積立の場合も示します)
- 配当利回りは2%とした
【シミュレーション結果】一括購入のケース
横軸を運用年数、縦軸を総資産(元金+値上がり+分配金の再投資)にとって、グラフを作成しました。
うーん、どっちが優れているか分からないね。
微々たる差だと思うけど、詳細に見てみよう。
25年で117万円差でSBI・バンガード・S&P500の勝ち!
(売却する場合、利益分について20%の課税がかかるのでご注意を。)
この差を大きいと見るか、小さいと見るかはあなた次第ですが、私たちは SBI・バンガード・S&P500を選びます。
分配金の再投資も結構面倒だしね。
・初期800万円から手数料を差引、課税後の配当金を加えたものが初年度の資産
・これに、年成長率の1.09をかけた金額が翌年の年初の資産になる。
→この計算を繰り返すだけ。
積立投資のケース
つぎに、年間120万円(月10万円)を25年間積み立てるケースで計算してみました。
こちらも、SBI・バンガード・S&P500が80万円の勝ちですね。
(こちらも売却する場合、利益分について20%の課税がかかるのでご注意を。)
まとめ
VOOとSBI・バンガード・S&P500の比較を行いました。
両者で得られるリターンにほとんど差がなかったので、私たちの家庭では、配当再投資を自動でやってくれるSBI・バンガード・S&P500を選択しようと思います。
SBI証券さん、隠れコストが想定より高すぎる場合、すぐにVOOや他の投資信託に乗り換えますよ!
それでは、アロハ!
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