こんにちは、アロハ父さんです。
孫さんの大ファンで、私たちの家庭ではソフトバンクG株を1800株を保有しています。
2020年12月に入って、ソフトバンクGの株価が急騰しています。
MBO観測ですね。
自社株買いをした後、その株式を消却することによって、孫さんをはじめ経営陣の「ソフトバンクGの株式保有比率」が大きくなります。
最終的には、経営陣のSBG株式保有比率を、MBOに必要な66%に到達させようとしている、と報じられています。
そのためにソフトバンクGは今後、保有している株式資産(アリババなどの株)が上昇する毎に、一部売却することで(もしくは担保として)資金を得て、その資金で自社株買いをするという流れを繰り返していくでしょう。
たしかに、孫さんは自社の株価が不当に低く評価されている事に対して、以前から不満を示していました。
上場企業であることによる不便さもあり、MBOを選択肢に入れているのは事実だと思いますが、個人的には最終的にはMBOを実行しないのではないかと予想します。
今回は、そう考える理由を紹介します。
最終的に孫さんはMBOを実行しないと考える理由
孫さんがMBOを実行しないと考える理由は、孫さんの人間性に依るところが大きいです。
私は以下の2点の理由から、孫さんはMBOをしないと考えています。
1.【時価総額200兆円@2040年】の目標は必ず達成すると思うから。
2.【MBOを止めた、故・笠井和彦の存在】孫正義は仁義に溢れた人間だから。
【時価総額200兆円@2040年】の目標は必ず達成すると思うから
2010年の株主総会で、ソフトバンクGは30年ビジョンを発表しています。
その中で、孫さんは、2040年に時価総額で200兆円を公言しています。
そして、孫正義はやると心底決めたことを達成できなかったことは殆どない、と言っていますし、私もそう思っています。
私は、これまでの孫さんの生き方から、2040年までに必ず時価総額200兆円を達成するだろうと信じています。
時価総額で200兆円を達成するためには、2040年には上場していないといけません。
2020年12月の時点で、ソフトバンクGの時価総額は約17兆円です。
いまはまだ割安かもしれないけど、MBOするためには、相当数の株を買わないといけないよね?
現在の孫さんの株式保有比率が25%だから、経営陣一丸となって仮に30%くらいとすると、市場にある残り70%の株式を買い戻すためには、ざっくり約12兆円が必要だね。
そうすると、今の資金力でのMBOは難しそうだね。
でも、2040年までの間にMBOをして、再上場というのもありえるよね。
それが、報道にあるような、今後複数回の自社株買いを繰り返して、経営陣の株式保有率を66%に到達させる「スローモーションMBO」だね。
66%に到達したら、MBOを実施して、2040年に再上場ってことね。
例えば・・・2025年に経営陣の株式保有率が66%に到達する場合
(自社株買いするので)控えめに年成長率を約15%とすると、SBGの時価総額は少なくとも34兆円。このタイミングでMBOをすると、残り34%の株式を買い取るためのコストは12兆円になります。
例えば・・・2030年に経営陣の株式保有率が66%に到達する場合
年成長率を約15%とすると、SBGの時価総額は69兆円。この場合の買い取りコストは23兆円。
SBGの株価が上がっていくので、時間が経つほど不利になるのね。
もう一度上場するのに、こんなにコストが掛ってしまうMBOを本当にやりたいのか、非常に疑問を感じるんだ。
2040年までしか非上場期間はないので、時間軸の観点からもスローモーションMBOは合理的でもないと思う。
可能性はゼロとまでは言えないけど、たしかにMBOのメリットが小さいように感じる。本当は、自社株買いよりもAIユニコーン企業に投資したいだろうし。
また、200兆円を達成したあとに、再度MBOを検討することもないでしょう。
とんでもないコストがかかることは明白ですね。
【MBOを止めた、故・笠井和彦の存在】孫正義は仁義に溢れた人間だから
孫さんがMBOを検討したことは、今回が初めてではありません。
それでも今後もMBOをしないと私が考える理由は、この本にあります。
この本の464~469ページにかけて、当時のことが書かれています。
リーマンショックの発生した2008年に、ソフトバンクGにも信用不安が広がりました。
気まぐれな市場に嫌気がさした孫さんは、「株価が上がったり下がったりすると株主の皆さんに心配をかけるし、アナリストやジャーナリストへの説明も色々と面倒くさい」という理由で、いっそのことMBOをしたいとある人物に相談します。
それが孫さんの名参謀である、故・笠井和彦さん(元・安田信託銀行会長でカリスマ相場師、2000年入社)です。
笠井さんは、孫さんが相談すると殆どの場合「行きましょう」と後押しをする人でした。
しかし、MBOの相談に対してだけは「世界に羽ばたくソフトバンクの夢をこんなところで小さくするんですか?。絶対に反対です。身を挺して止めます」と断固反対しました。
孫さんは、笠井さんがMBOを止めてくれたことに大きな恩義を感じていることを弔辞のなかで述べています。
名参謀が身を挺して止めてくれたMBOを今さら実行するとは思えません。
そして、孫さんがこの仁義を貫くだろうと考えるのは、最後の章にヒントとなる描写があるからです。
ソフトバンクGは、創業時の苦しかった時期に支援してくれた方々に対して、「恩人感謝の日」として、毎年恩人10名たちをもてなす機会を設けています。
恩人の方に対して、「あのとき力を貸してくれたから今の僕があるんです」と、毎年欠かさず続けています。
長期にわたって、恩人に感謝しつづけるような仁義に溢れた人間が、MBOを止めた笠井さんの想いを忘れるはずありません。
市場に嫌気がさしたくらいで、最終的にMBOをするとは考えづらいのです。
孫正義は何を考えているのか
孫さんはMBOのことをメディアに聞かれても「ノーコメント」を貫いています。
では、孫さんは何を考えているのでしょうか?
株主を選んでいるのだと思います
もっと具体的に言うと「情報革命を心の底から信じられる同士のみに株主になってもらいたい」と考えているのではないかと思います。
今後の自社株買いによってSBGの保有比率をあげることで、機関投資家や短期トレードの株主をどんどん減らし、発行株式のうち大部分を「経営陣+絶対に株式を売らない長期投資家(同士)」しか保有できないプレミアムチケットにしたい、と考えていると推測しています。
その結果、市場の気まぐれによって株価が乱高下しない状態になることを、孫さんは望んでいるのだと思っています。
今後、ソフトバンクGの株価がどんなに暴騰しても、この株は絶対に売ってはいけない、と改めて思いました。
それでは、アロハ!
#孫正義大ファンのアロハ父さんの趣味ブログなので、SBGへの投資は自己責任でお願いします笑
コメント