こんにちは、モアナ母さんです。
私たちのPFのメインを占めているソフトバンクG。
ソフトバンクGの超大型ファンド「ソフトバンクビジョンファンド」は、AI群戦略の肝。
ソフトバンクGの出資先はどれも魅力的で、興味深いので、定期的にブログで取り上げています。
この記事では、ソフトバンクビジョンファンドの投資先である、中国の教育スタートアップ「Zuoyebang(作业帮)」を紹介します。
ズォイエバンって読むのかな。
中国のオンライン教育産業は世界最大
中国の親は、恐ろしいほど教育熱心のようです。
幼児のころから早期教育を受けさせ、小中高では高額費用を払って、塾で勉強漬けの毎日。
英才教育のためにはお金も手間も惜しくないって聞いたことあるなぁ。教育ママが、中国には溢れてるんだね。
新型コロナのパンデミックで、日本でもオンライン教育への注目が高まりましたが、中国ではそれに先駆けて、オンライン市場規模は拡大していました。
JETROのビジネス短信(2020.6.9)によれば、2019年のオンライン教育市場規模は、3,468億元(約5兆5,488億円、1元=約16円)で、2015年以降連続して20%台の成長率を維持。2019年のオンライン教育の利用者数は、前年比33.8%増の2億6,900万人となった。
コロナ自粛が拍車をかけ、2020年のオンライン教育の伸びは80%越えで4.2億人に到達しているとのこと(学生、社会人含む)。
ちなみに、2019年の日本のe-ラーニング市場規模は2,279億円・・・人口の差を認めたとしても、規模が違いすぎる・・・(TдT)
K12(幼稚園から高校までの12年間)教育関連サービスがオンライン教育市場の40%弱を占めています。
2022年には、5400億元(約8兆3000億円)の市場規模になると予想されています。
【Zuoyebangの概要】AI活用した宿題支援サービスのアプリを提供
ちなみに、✔(チェック)は合っていて、○で囲んでいる部分が間違い箇所です。日本だけ、逆なんですよね。
Zuoyebangは、2014年に百度(バイドゥ)の社内ベンチャーから生まれ、2015年にスピンアウトしたスタートアップで、小・中・高校生向けの宿題支援サービスのアプリを提供しています。
中国の小・中・高校の宿題の量が多いことは、世界的にも有名ですが、宿題に追われて就寝時間が夜中になることは普通みたいです。
中国の多くの小学校では、学校でもらった当日の宿題が終わったら、親は間違いがないかをチェックしサインしなければならないので*、このアプリは、親にとっても助かりますね。*”中国人の教育ママと子どもたちが日本の小学生を見て驚き、感動したこと”, DIAMOND Online, 2019.12.12, https://diamond.jp/articles/-/222896?page=2.
Zuoyebangの提供するアプリは3つ。
- 宿題支援サービス(スマホカメラで宿題の画像を送り、解答と解説が返って来る)
- 有名講師のオンライン授業
- 数学に特化したアプリ(暗算)
主力のサービスは、宿題の画像に対する解答・解説アプリですね。
ビッグデータから人工知能(AI)で類似の問題を探し、解説付きの模範解答が数秒で得られます。
コンピュータが目を持ったことで、AIの活躍の場が一気に広がる事例ですね!
宿題支援サービスで得られた子どもたちの質問内容は、「どこで子どもたちはつまづくのか?どういう解説だと理解できるのか?」とAIに学習させることで、スコアアップにつながりますね。
いま、質問バンクに保存されている2億5000万のビッグデータはますます増えるので、AIによる学習により、精度の高いものになっていくでしょう。
また、Zeoyebangは、有名な大学や予備校の先生と提携し、講座のライブ配信も始めています。
質問バンクのデータを、講師からのオンライン授業にも活かすことができそう。
質の高い教育を求める中国人に、効率的な勉強を提供できるサービスだといえそうです。
【Zuoyebangの将来性】ユーザー数と強力な資金サポートが強い
Zuoyebangの月間アクティブユーザー(MAU)は、1.7億人、デイリーアクティブユーザー(DAU)が5000万人以上(内20%以上が有料会員)のようです。
中国のK-12(幼稚園生から高校生)の人数は2019年現在で約2億人(中国教育学部発表)なので、約4人に1人は毎日このアプリを利用していることになるのかな。
先に市場を取ったものが強いでしょ!
急成長の会社であることは間違いなく、2020年6月末にソフトバンクGなどから7億5千万ドル(約800億円)を調達したことでも有名になりましたが、さらに年末にAlibabaを含む投資家から追加の資金を調達し、合計29億3000万ドル(約3032億5500万円)の資金調達を達成。
ロイターは、昨年の2020年9月に評価額を100億ドル(約1兆350億円)と報じています。
ユーザー数が増えるほどデータも増えるし、ますます伸びしろありそう!
ソフトバンクビジョンファンドに入っているエドテックで、他にも注目したい企業があるので、また紹介します!
それでは、アロハ~♪
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